Sea of Tranquility

しずかのうみ

books

【閲覧注意】ネットの怖い話 クリーピーパスタ

夏なので怖い話が読みたくなりました。 【閲覧注意】ネットの怖い話 クリーピーパスタ (ハヤカワ文庫NV) 早川書房 Amazon クリーピーパスタのクリーピーは英語のcreepy。気味が悪いとか不快、みたいな意味です。creepyをcopyになぞらえ、pasteがpastaに変形…

点子ちゃんとアントン

小学生の頃に読んでいたお気に入りの児童文学を再読しました。 点子ちゃんとアントン (岩波少年文庫) 作者:エーリヒ ケストナー 岩波書店 Amazon 昔読んだのは高橋健二さんの翻訳だったと思います。 池田香代子さんの訳は現代的で軽妙でテンポがいいですね。…

大いなる聴衆

創元推理だしミステリにカテゴライズしていいんだろうけど、結局何が謎だったのか、読み終わるとますますわからなくなる。それは作者が巧いからではなくて、風呂敷を広げすぎたからだと思う。 大いなる聴衆 (創元推理文庫) 作者:永井 するみ 東京創元社 Amaz…

ハリス・バーディック年代記—14のものすごいものがたり

夏のスクーリングでシャーマン・アレクシーのエッセイが課題として出されました。初めて出会う作家でしたが、とても印象の強い作品だったこともあり、他の著作も読んでみたいと思って探していたらこの本を見つけて、図書館で借りてきました。読んでみたらア…

このところキングづいています。 ミスト 短編傑作選 (文春文庫) 作者:スティーヴン・キング 発売日: 2018/05/10 メディア: Kindle版 とはいえそんなに気持ちと時間に余裕があるわけではないので、短編集の中から映画化もされた「霧」だけ読みました。残りも…

ドクター・スリープ

久しぶりのスティーヴン・キング。 ドクター・スリープ 上下巻セット (文春文庫) メディア: セット買い 『シャイニング』の続編です。 新装版 シャイニング 上下巻 セット メディア: セット買い どのくらい久しぶりなんだろう。最後に読んだのはどの作品だっ…

いろいろなリスト<文学編>

いろんなリストがあるんですね。 私も作ろうかと思ったけど嗜好が偏りすぎていて需要がないかも。 pulp-literature.hatenablog.com ラノベに飽きた学生向けの100冊。100! しかも直近50年に発表されたもの中心なので新しいです。 知ってる作家もちらほらいま…

10代のうちに読んでおくといい本の話 <哲学編>

最初にお断りしておきますが今回は私は選んでいません。もう少し気持ちに余裕ができてから参加しようかな。 最近になって、2ch(というのが既に古さを感じさせますが)で流行ったコピペがまた話題になってましたね。わざわざ画像を貼ってイキリ散らかしていた…

厭な物語

課題のために読んだもう一冊の短編集です。 題名通り後味の悪い作品ばかりのアンソロジー。ほんとに読んでてぐがががあ!ってなりました。なんの救いもないです。悪人が懲らしめられるわけでもなければ善人が報われるわけでもない。 厭な物語 (文春文庫) 作…

30の神品 -updated-

短編小説をいくつか読むという課題が出されました。課題は原文なのですが、邦訳があるものは先に邦訳を読んでみました。 本作は30編のショートショートが、海外ものと日本もの交互に出てきます。読んだことのある作品もあり、初めての作品もありでした。ショ…

ツァラトゥストラはこう言った

なぜか家に上下巻とも置いてあったので読んでます。 一度は読み終わってるんですけど、また読んでます。 もう一回くらい、読むかも。 ツァラトゥストラはこう言った 上 (岩波文庫 青 639-2) 作者:ニーチェ 発売日: 1967/04/16 メディア: 文庫 ツァラトゥスト…

太宰治の辞書

「円紫さんと私」シリーズ最終巻です。 太宰治の辞書 (創元推理文庫) 作者: 北村薫 出版社/メーカー: 東京創元社 発売日: 2017/10/12 メディア: 文庫 この商品を含むブログを見る 主人公ちゃんはすっかり大人になって、中学生のお子さんもいます。ご主人誰な…

六の宮の姫君

早や4巻め。中断しながらでも1日1冊ペースで読めるのでこの次の巻までは読んでしまいました。ブログに書くとなると感想を整理しないといけないので2日に1回くらいの更新になりますが…。 六の宮の姫君 (創元推理文庫) 作者: 北村薫 出版社/メーカー: 東京創元…

秋の花

「強い」長編。 秋の花 (創元推理文庫) 作者: 北村薫 出版社/メーカー: 東京創元社 発売日: 1997/02/16 メディア: 文庫 クリック: 176回 この商品を含むブログ (108件) を見る 「人が死なないミステリ」で初めて人の命が失われます。 えーと 仏文の課題で『…

夜の蝉

話に連続性はありませんがシリーズ物ということと、隙間時間に少しずつ読んでも1日で読めてしまうことがわかったので一気に読み進めています。 夜の蝉 (創元推理文庫―現代日本推理小説叢書) 作者: 北村薫 出版社/メーカー: 東京創元社 発売日: 1996/02/17 メ…

空飛ぶ馬

ひっさしぶりに学校の課題でも卒論の文献でもないなんでもないふっつーの本を読みました。 空飛ぶ馬 (創元推理文庫―現代日本推理小説叢書) 作者: 北村薫 出版社/メーカー: 東京創元社 発売日: 1994/03/27 メディア: 文庫 購入: 3人 クリック: 154回 この商品…

おろち

このブログ ninjago.blog.jpを読んでしまったおかげで久しぶりに漫画を一気読みしました。 とはいえさすがに 神の左手悪魔の右手(1) (ビッグコミックススペシャル) 作者: 楳図かずお 出版社/メーカー: 小学館 発売日: 2017/11/24 メディア: Kindle版 この…

フェッセンデンの宇宙

ひとまず表題作のみ。 フェッセンデンの宇宙 (河出文庫) 作者: エドモンド・ハミルトン,中村融 出版社/メーカー: 河出書房新社 発売日: 2012/09/05 メディア: 文庫 購入: 2人 クリック: 27回 この商品を含むブログ (18件) を見る 私がSFを本気で読み始めた中…

ホロコーストを逃れて—ウクライナのレジスタンス

昨年秋くらいから書こうと思って資料もそれなりに集めつつ他の科目を優先させてしまって中断していた西洋史のレポートを再開しよう ! ということで再度参考文献を集めはじめました。書くブログを間違っているような気がしないでもないですが… ホロコースト逃…

ダスクランズ

地味に好きな作家。 ダスクランズ 作者: J.M.クッツェー,J.M. Coetzee,くぼたのぞみ 出版社/メーカー: 人文書院 発売日: 2017/09/26 メディア: 単行本 この商品を含むブログを見る 雪の中予約した本を取りに少し遠くの図書館に行った。歩いても行ける距離だ…

ライプニッツ

先日、駒場でライプニッツ研究者の卵さんの発表を聴いて以来興味がわいたので、いきなり難しいものには挑戦せずにまずは伝記っぽいのから読んでみました。その前から数学史の本では読んでいたんだけど、哲学者としてのライプニッツにちゃんと触れるのは初め…

協力する種:制度と心の共進化

夏スクⅡ期の哲学で勉強した進化心理学、道徳哲学の流れで、ちょっと興味を惹かれた内容だったので手に取りました(借りた)。 サミュエル・ボウルズとハーバート・ギンタスはラディカル経済学の研究者として有名だったんですね。そもそも経済学に疎くてわか…

近代を生きる女たち

この夏はなんとなくドイツ史を勉強していました。(特に目的があったわけではないのでなんとなく、なのですが、内容は充実していましたよ) 近代を生きる女たち―十九世紀ドイツ社会史を読む 作者: 川越修,原田一美,姫岡とし子,若原憲和 出版社/メーカー: 未来…

本の寄り道

尊敬する翻訳家、鴻巣友季子さんが新聞・雑誌に寄稿した書評をまとめた本を読みました。 本の寄り道 作者: 鴻巣友季子 出版社/メーカー: 河出書房新社 発売日: 2011/10/08 メディア: 単行本 クリック: 19回 この商品を含むブログ (14件) を見る 新聞の書評欄…

万能コンピュータ

なぜこの本を読もうと思ったのかまったくわからない… 万能コンピュータ: ライプニッツからチューリングへの道すじ 作者: マーティンデイヴィス,Martin Davis,沼田寛 出版社/メーカー: 近代科学社 発売日: 2016/12/01 メディア: 単行本 この商品を含むブログ…

物理学者の墓を訪ねる

私が学者さんのお墓参りに行く時には、同好の士が書き残してくれた過去の情報を頼りにしているので、同じ趣味の人は少なくないんだなあとは思っていましたが、本にする人がいたとは。 物理学者の墓を訪ねる ひらめきの秘密を求めて 作者: 山口栄一 出版社/メ…

未來のイヴ

仏文のレポートに使いました。もうレポートも返ってきたし試験も終わったので書評解禁? ヴィリエ・ド・リラダン全集 第2巻 作者: ヴィリエ・ド・リラダン,齋藤磯雄 出版社/メーカー: 東京創元社 発売日: 1977/04 メディア: 単行本 この商品を含むブログを見…

レポート・論文をさらによくする「書き直し」ガイド

こっちに書いても読む人が限られているのでどうかなぁと思ったんだけど向こうではすでに言及しちゃってるので(いきなり言い訳から入る) 今回は後で読む自分のために、引用の範囲を超えずに、ちょっと詳しく内容を書いていきます。 内容の方向性 ブレイン・ス…

古本市に行きました

通勤途中の乗換駅近くで年に数回開かれる古本市に行ってきました。 文学系、思想系、社会系、自然科学系、芸術系、みたいな感じで、並んでいる本を見るとなんとなくそのお店の得意分野がわかります。勉強中の哲学と、自然科学分野の本を主に探しました。この…

意味と必然性

哲学するわたくし。 意味と必然性―意味論と様相論理学の研究 作者: ルドルフ・カルナップ,永井成男 出版社/メーカー: 紀伊国屋書店 発売日: 1999/06 メディア: 単行本 クリック: 3回 この商品を含むブログを見る 可能世界意味論を調べるために借りたんですが…