Sea of Tranquility

しずかのうみ

秘湯の旅?in秋田~2日目

明け方犬に起こされたりもしましたが、ぐっすり眠って絶好調の私とかおりん。 朝飯前に散歩に行くほど元気いっぱいでした。もちろんルナっちもです。 今日の散歩コースは決めてありました。 阿仁スキー場中腹にあるブナ帯キャンプ場です。施設老朽化のためもはやキャンプ場としては機能していないようですが、森吉山登山口になっていることもあって早朝から車が既に何台も停まっていました。

鳥のさえずりと葉擦れしか聞こえてこない、極上の空間です。 実は車でここまで上ってくるのもずいぶん大変だったんですが、来た甲斐がありました。 スキー場のコース間を縫うように進むジグザグの道でしたが、無駄ではなかった。このスキー場も経営困難で、今シーズンは営業できるかどうかわからないと聞きましたが…。 お散歩後の朝食もおいしく、朝食後に再び部屋でまったりとして、ずいぶんとのんびりチェックアウトをしてしまいましたが、奥さまは咎めるでもなく、それどころか湧き水を空いたペットボトルに何度も汲んでくださって、本当にお世話になりました。 ここの湧き水はおいしいですよ~。 ルナっちが元気なうちにまた来ようっと。

次の目的地へ着くまでに、阿仁合駅で黄金プリンとこまちプリンを食べたり、北欧の杜公園で手作りのおにぎりを買ったり(この公園がまた広くてきれいでよかったんだよねえ~。おにぎりもおいしかったし)、またもやさんざん寄り道した私たち。 これ以降はものすごい秘湯の旅なんだから、なんとしてでも明るいうちに目的地に着かなきゃいけないのに~。 それでもR342はやっぱり整備された走りやすい道で、「なんてことないね~」なんて涼しい顔をしていたのですが、この後とんでもないことになるとはこの時は想像もしていなかったのです…。

そのR342でたどりついたのはここ! 須川温泉 栗駒山荘です。 あこがれの栗駒山荘!やっと来ることができました。 しかし私が一方的にものすごく行きづらい場所だと思っていただけのようで、着いてみたら小さな子供連れやお年寄りなどで大賑わいでしたよ…。まあ、確かに岩手・宮城内陸地震以降いくつかのルートが通行止めになっていたりしてなかなか大変なんですけどね…。 秋田県内から行く分には楽でした。 山頂では既に紅葉が始まっているとサイトにもありましたが、栗駒山荘付近でも赤く色づいている木があったりして。 さすがに撮影はできなかったけど、お風呂からの眺めも最高でした! また行きたい~。今度は泊まりで行かなきゃ。季節営業なのであと1ヶ月ちょっとしかチャンスがありません。がんばれ私。 山荘手前では栗駒仙人水という湧き水を汲むことができます。たくさんの人が列を成していました。

さて。 問題はこの後のルートです。 岩手・宮城両県へダイレクトで抜ける道は通行止めなので、いったん湯沢方面へ戻ってそこから鳴子方面へ出るか… 来た道を少し戻って北上の方へ抜けるか… かなり悩みましたが、湯沢-鳴子ルートだと間にも何ヶ所か温泉が湧いているので、もう一ヶ所くらい入りたいよね、なんて言い始めたばっかりに、くねくねと曲がりくねった真っ暗な山道をひやひやしながら帰ってくる羽目になったわけです。 鳴子へ抜けるルート上にあるのは 大湯温泉 小安峡温泉 泥湯温泉 秋の宮温泉 鬼首温泉 鳴子温泉 …と、どれもそそられる秘湯たち。

この中で我々がどーしても立ち寄りたかったのが、泥湯温泉でした。ネーミングからして、いかにも秘湯って感じじゃないですか。 (大湯温泉も2軒しか宿がない秘湯中の秘湯だったんだけどね) このあたりに来る頃には暗くなっていて写真も撮れず、私の文章だけでどれだけ秘湯っぷりが伝わるかわかりませんが、泥湯温泉のインパクトは最初からすごかったです。 まず、山道を抜け、視界が開けたかな?と思ったらいきなり硫黄の臭いのする水蒸気が道路から噴き出しています。 道路脇には「立止禁止」の看板が。 立ち止まりたくないけど、水蒸気で前が見えないので運転していたかおりんはビビって車を進められません。「早く抜けないとー」と励まし?いや脅し続けましたが「だめですーできませんー先が見えないー」と怖じ気づくかおりん。「大丈夫だからっ!」と根拠なく断言して無理矢理前進すると、ほどなく水蒸気が噴き出すポイントを抜け、温泉街が現れました。はー、怖かった。

温泉宿はどれも似たような造りで、何軒あるのかわかりませんでしたが(後で調べたら3軒だった)とにかく車を停める場所を確保せねば…と進んでいくと、奥山旅館前に一台分スペースが空いていました。ラッキー。 システムがよくわからないまま車外へ出て、薄暗い温泉街をぷらぷら歩いていると足湯があったり露天風呂があったり。入浴券は奥山旅館で買うようにと書かれた貼り紙がありましたが、他にも何かあるかも?ときょろきょろしていたら、お土産や軽食を売っている小屋の中で入浴券を売ってました。一人500円で露天風呂と天狗の湯に入れます。 まずは露天風呂。もしかして混浴…?と警戒しましたが、ちゃんと仕切りがありました。思ったより広くてびっくり。暗くてよくわからないけど乳白色に濁ったお湯でした。下が砂利になっていて足の裏がざらざらするー。でも気持ちいい! もう一ヶ所入らなきゃいけないので早々に出て、今度は天狗の湯へ。 こちらは内湯が二ヶ所で、外湯は混浴だそうです。 どうせ見知らぬ人ばっかりだし気にしなーい!とばかりに二人で混浴にチャレンジしました。しかし男性の姿はなく、結局貸し切り状態。ここのお風呂も堪能しました。奥山旅館には4つのお風呂があり、どれも源泉が異なるそうです。確かにさっきの露天風呂とも少し違う泉質でした。 帰りの道のりが心配だったので、ここもそそくさと出てきてしまいました。今度は明るいうちに来たいなぁ。

ここから秋の宮温泉までの道がかなり険しかったです。すれ違う車もいないほどの僻地ではありますが、もしいたとしたらすれ違いすら困難だったかも…。この道は正直もう走りたくない~。通行止めになっている道が開通してくれるのを祈るばかりです。 そんなこんなで2日間の秘湯の旅は終わりました。 楽しかった!雪が降る前にまた行きたいです。