- 作者: 又吉直樹
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2015/03/11
- メディア: 単行本
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狂ったように本を読み続ける夏休みのじゃくりーぬ。感想文がたんまり書けそうだ。書かないけど。 あ、これは感想文ではないので〜。
芥川賞ですね。本は買わずに文藝春秋で読みました。 芥川賞受賞作とか読んだことなかった。普段読むのはSFとかサスペンスとか怪奇ものとか、やたら人が死ぬ話ばっかりで純文学自体ひっさしぶり。そうか、これが純文学…!! 純文学やし感動せなあかんのかな。人間って愚かでジタバタしながら日々生きていて猥雑でめんどくさいことばっかりだけどふとした他者とのふれあいやそれによって感じ入る何かが美しいね、というのが純文学なのだとしたら、この作品はなるほど純文学だと思いました。突き抜けたバカである先輩が、斜め上に突き抜けて脱力する結末をキモいと吐き捨てるのもよしですが、きれいにまとめなかったあたりが作者の矜持なのかな。なんて思ったり思わなかったり。
あえて別エントリは書きませんがもう一編の受賞作である「スクラップ・アンド・ビルド」の方は、ごく最近家族の闘病生活に接した自分を投影してしまって、時々読むのがつらかったかな。作者の若さというか青さがよくも悪くも滲み出てきていた感があります。おじいちゃんのしたたかさに救われましたが主人公もうちょっとがんばれー。