Sea of Tranquility

しずかのうみ

ホルスト「惑星」

ホルスト:惑星

ホルスト:惑星

私の習性として、生で聴いた曲にはハマってしまってCDを買ったり、ということがある。この曲もその部類で、初めて聴いたのは中学生くらいの頃でしたかね。それをきっかけにオケ指揮者違いで何バージョンも聴き比べるみたいなことをやりました。 なんだかよくできたSF映画のサウンドトラックみたいな感じの曲だな、というのが第一印象。

「火星」 冒頭からパーカスが炸裂。曲によってはシンバル一打ちとか普通にある楽器なのでこのときは張り切るんでしょうね。実際にアマオケティンパニ叩いてた知り合いに聞いたらやっぱりそんな感じみたいでした。 ベルリンフィルはチェロとかコンバスとかの低音の弦がかっこいいなー。 途中2/5になるところが割と好きですね。主題に戻るところも捨てがたいですが。 テナーテューバsoloに絡むトランペットsoliが滑るととっても悲しくなる曲です…。 「金星」 木管フレーズをmidiにしてくれた人がいて、ガラケーの頃しばらくそれをメール着信音にしてました。綺麗な曲。 「水星」 意外と難しいイメージ。意外とって失礼か。普通に難しい曲だと思います。チェレスタがかわいい。 「木星シンコペーションがとっても厨二心をくすぐる超有名曲です。 これと火星は指揮者によってテンポがものすごく変わるので一時期その聴きくらべにハマりました。私はスピード感がほどよいのが好きなので、当時はバーンスタインカラヤンが好みだった。 このベルリンフィルは、さらっとやってほしいところで粘って、こらえてほしいところを流すのでいまひとつでした。 ホルンはほぼほぼ吹きっぱなし。ご苦労様です。 最近総譜を入手して読みながら聴いてみたら、派手なトランペットの陰でテナートロンボーンが思ったよりトリッキーな動きをしていることを知って萌えています。 この曲はとにかく終わりがかっこいい。金管が最後の十六分音符で滑ったら終わりだけど。 「土星」「天王星」のよさは子供の頃はわかんなかったなー。今はいいなーと思う。 何年かまえに「海王星」のラストの女声合唱やりました。演出上舞台に出られず袖で歌う隠密な感じ。そして!ただ聴いているだけだったときにはわからなかったけど、拍のカウントが難しいんだよこの曲はー!オケの皆さんも大変そうでした。 金管が活躍する曲なので吹奏楽でもしばしば演奏されますがやはりフルオケがいいですね。しかしハープ2台は揃えるのが大変そう。鍵盤もオルガン、グロッケンシュピールチェレスタと3種類は必要だし(グロッケンシュピールは鍵盤なのか打楽器なのかビミョーではありますが)、アマオケには敷居の高い曲というのもうなずけます。はあ、堪能した。

今回は欧州へ移動中、機内で聴きました。到着地ではワーグナーにちなんだ場所を観光するつもりだったので、予習しておこうと思って当初はワーグナーの序曲集(ヤンソンス指揮オスロフィル)を聴き始めたんですが、ローエングリンでお腹いっぱいになってしまった…。

ANA B789 機内エンタテインメントシステムで鑑賞 サー・コリン・デイヴィス指揮ベルリンフィル