Sea of Tranquility

しずかのうみ

屍者の帝国

文庫化されて割とすぐ、電子化を待たずに購入。今お安くなってるから待っててもよかったかも。でも、紙で読んでよかったかも。 実在非実在洋の東西の人物が入り乱れる荒唐無稽な活劇でした。プロローグのみ伊藤計劃の手によるもので、私は円城塔は初読でしたがそう違和感なく本編を引き継げていたかのように感じました。とはいえ作中、「伊藤計劃だったらどんな展開だったかな」と思わされる部分もありましたが。 「ザ・ワン」について、読み進むうちに(たぶん私のイメージは偏っていると思うのですが)Ergo Proxyでのプラクシー・ワンみたいなやつなのかなとか(名前が似てるだけギワク)思ったりしていました。 …なんて思っていたら「虐殺器官」のアニメ化はErgo Proxy村瀬修功manglobeが手がけるんですね。おお、楽しみ。

感想が脱線しましたが、死者を自在に動かす技術がありながらそのプログラムは穿孔テープだったり、パラレルワールドものの面白さがしっかり味わえました。舞台が一度は日本に来るのも妙味でしたね。 そしてオチが、あの、円城塔この他は未読なのでわからないんですけど、ある意味、ものすごく、伊藤計劃だったー。