Sea of Tranquility

しずかのうみ

フェルマーの最終定理

 

フェルマーの最終定理 (新潮文庫)

フェルマーの最終定理 (新潮文庫)

 

 

しばらく積んでましたがようやく読了しました。

面白そうな本ほど後回しにする習性があるようで、おかずも嫌いなものから先に食べます(どうでもいいですね)。
で、期待に違わず面白くて一気に読んでしまいました。訳者の方もあとがきで触れていましたが、数学界では少数派な女性数学者や日本人数学者の描写が丁寧になされていたことに感銘を受けましたね。特に女性は、学ぶ機会を得るところから相当苦労していて、未だに特別視されているのもむべなるかな、でした。「女性」とか「美人」とかいう冠がとれる日はくるんでしょうか。
もちろん表題にあるように、アンドリュー・ワイルズ博士がついにこの定理を証明するまでの波乱万丈なストーリーもハラハラドキドキ、数学者の知人の顔を思い浮かべながら読みました。事実としては知っていても、この孤独な作業をどうやって進めていったのかをつぶさに見ることはできずにいましたから。
読み終わったらまた別の数学に触れてみたくなったりして。
 
それでなんとなく勢いがついてしまって、よくわからないのに幾何学の問題読んだり、「インドの数学」という本を再読したりする今日この頃です。いや、「よく」わからないは言い過ぎですね。まったくわかりません。わからないなりにすごく楽しいんですけどね。特にインドの数学は、サンスクリット語なんかも出てくるので。
高校受験くらいから数学に苦手意識が刷り込まれてしまったようで、ずっと意図的に遠ざかっていたんですが、ちょっともったいなかったかも。