観てきました。
観客動員数が「シン・ゴジラ」を超えたとかなんとかいうことだったし、カップルで観ると帰りに結婚式場を予約してしまうとも聞いていたので期待。
で、観終わった今…
…期待しすぎたかも?
いや、面白かったですけど。ちょっと泣けちゃったし。
でもー。うーんなんか、偶然でドラマを作るたびに冷めていく感じがしました。作り込みはよかったので、変な偶然を何度も何度もインサートしなければいいのに。特に後半。その偶然も必然だったんだよ!というほどの説得力もなく、東京の朝の満員電車で出会う偶然すごすぎぃ!と思って終わってしまった。あっこれネタバレかな?ごめんなさい。
主人公2人の、どっちのドラマを描こうとしているのか、錯綜が進むにつれてわからなくなってきていたのが残念でした。最終的には、女の子の方のドラマが途切れて、そこを補完するのにも偶然を使ったので、せっかくのラストが盛り上がらず。
あっあれか!カップルで行かなかったから感動できなかったのか!
神木隆之介くんはうまかったな。
以下追記(ネタバレあり)
私の感じていたもやっとした何かが、他の方にもあったようです。(現在はページが削除されています。庶民ちゃん…)
fregrantedolive.hatenablog.com
そうそう。そうなんだよねー。こちらのブログでは瀧くんの掘り下げが?と分析されていましたが、確かにそうなんです。いつからおまえそんなに三葉ラヴになった?天気が悪い中一人で山に登ろうとするほどに?why?
でも私としては、ラスト近くは三葉がどこに行っちゃったのかもよくわからなかった。オープニング映像の中で、東京で再会することが示唆されていたので、そうなんだろうなと思って観ていたけど、あのクライマックスの盛り上がりからしたら消化不良だったんです。
それで、こちらのエントリでご紹介されていましたこのブログも読んできました。そこでさらにスッキリ。
瀧側の物語は始まりが見えず、ただ三葉を助けるという終わりは見えたが、三葉の物語は逆に環境不満という始まりはあって、それがどう解決されたのかが終わりが見えない。
ここなんですよね。始まりのない瀧くんと終わりのない三葉ちゃんが入れ替わって交錯して着地するという話になってしまっていて、観ていて置いてきぼり感が…。
狙ってこの構成にしたんだったら実験的だけど、伝わってこないんじゃ難しいなあ。
事態の収束までに数々の偶然が起きて、それが必然になっていなくて説得力が、とも書いたんですが、要するにバランスがよくなかった気がします。結果としてストーリーにあまり関係のないシーンの描き込みが緻密なのに、すごく重要な展開が偶然、なので。どこって、あの、ラーメン屋のシーンなんですけどね。
会うべき人には探さなくても会えてしまうっていうのは、私も普通に経験したことがあるし、偶然って怖いなあとは思うんだけど、顔も名前も覚えていない相手と狭いようで広い東京で会ってお互いすぐわかるっていうのはあまりにもなさすぎなシチュエーションで、なんつーかもう少しでいいから伏線張っといてよ、と思ってしまいました。
で、帰宅してからも一緒に観に行った友達とずっと映画の話をしていて、彼女から教えてもらった小説版のあらすじとか、アナザーストーリーのあらすじとか読んで、なんだーそれならそうと言ってよー!と思うことしきりだったので、要はこの映画ってもっと濃いストーリーのダイジェスト、だったんですかね。
なんだかもったいなかったわぁ。